【特徴比較】日本の保育で取り入れられている世界の幼児教育まとめ17選

幼児教育に興味や関心を持っている親は多いと思いますが、

  • 幼児教育には、具体的にどんな教育方法があるの?
  • どの幼児教育が良いのだろう?

とイマイチよく分からなかったり、迷ってしまうこともありますよね。

こちらの記事では、日本の保育施設で採用率の高い、世界の幼児教育の種類と特徴をまとめています。
ぜひ自分のお子様にあった教育方法を取り入れるのに参考にして頂けると嬉しいです。

幼児期における頭脳の発達

まず、幼児の時期について説明します。
乳児期を過ぎた1歳から小学校入学前の6歳までが「幼児」です。

幼児の時期に大脳神経系の約80%が出来上がると言われています。
言語能力や身体能力がどんどん発達するわけですね。
幼児の時期の子供の成長スピードに驚くことが多い訳です。

目次

世界の幼児教育の特徴

モンテッソーリ教育(イタリア)

「自己教育力」によって子供自身が学ぶ

  • 責任感と思いやりを持つ自立した人間を育てる
  • 学ぶ姿勢を忘れない人間を育てる

将棋の藤井聡太棋士が幼少期に受けていたことでも話題になりました。
「おうちモンテ」という自宅で出来るモンテッソーリ教育も最近は増えてきています。

モンテッソーリ教育では、子供が自分で自分の活動を自由に選び、納得するまで繰り返して学ぶようにさせます。
こういった活動を始めとして「自発性」を重んじています。
年齢関係なく同じ部屋で過ごして社会性や協調性、思いやりのある心も育んでいこうという考えです。

・子供には自分で自分を教育する、育てる力があるという自己教育力の考えを根底に考えられた教育法。
・自己教育力に基づき成長を促していくため、能動的な行動や積極性が身に付く。
・小学校入学前の幼児教育としてよく取り入れられている。
・通常の幼稚園保育園ではさまざまな行事が開催されますが、モンテッソーリ教育では行事が控えめ。
・周りの大人や教師が子供の成長を見守るスタンスであること。

シュタイナー教育(ドイツ)

「体験」によって学ぶ

「からだ」「こころ」「あたま」のバランスの取れた人間へと育てることに注力しています。
子供のそれぞれが持つ「ユニークな個性」に着目したメソッドです。
テストやスポーツなどは非推奨で、競争心は煽らないことが特徴です。
俳優の斎藤工さんが幼少期に受けていたそうです。

シュタイナー教育では、子供の育つ時期を7年ごとに分けています。
  0~7歳  …「からだ」を育てることが一番大切な時期
  7~14歳  …「こころ」を育てることが一番大切な時期
  14~21歳 …「あたま」を育てることが一番大切な時期

言葉ではなく行動で教える。大人の真似をすることで学ぶことを重要視しています。
例:「片づけなさい」ではなく一緒に片づける。
   「野菜を食べなさい」ではなく大人が美味しそうに野菜を食べるのを見せる。

・「からだ」「こころ」「あたま」のバランスを重視する。
・テレビや勉強より、手足をたくさん動かす体験を重視する。
・目指すのは自由な生き方ができる人間。
・シンプルな素材をおもちゃにする。きれいな木ぎれや小石や木の実、紐、布等。
・生活リズムを整える。早寝早起き、月曜日は散歩等。

ドーマン・メソッド(アメリカ)

「五感」を使って学ぶ

健常児だけでなく脳障害児に対しての幼児教育も確立しているメソッドです。
赤ちゃんの頃からあえて算数や文字、水泳などを積極的に学ばせます。
理解力や判断力が高く、好奇心が旺盛なだけでなく、穏やかで思いやりがあり、自分の意見をしっかり言えるような子供に育てることが目的です。

・アメリカ発の幼児教育プログラム。
・人間の脳は0歳から6歳までが一番成長する時期で、脳の約80%が完成するという考え方。
・五感を刺激し、インプットさせることで行う教育方法。
・白地に赤丸が描かれたドッツカードを見せることで五感を刺激する遊びが有名。

ニキーチン教育(ロシア)

「遊ぶ」ことによって学ぶ

遊びを通して「創造力」を身に付けるためのメソッドです。
「自分で考える力」や「自分で解決法を見つけ出す力」を育むことを重視し特に、「積み木を使った知育遊び」が有名です。
子供の創造力を育むことを理念としています。

自分で課題や問題を見つけ出し、ゴールに向かって問題を解決していく力を育むことが特徴です。
 例:高い所にあるものに手が届かない時、自ら台を持ってくることで解決する。

・元々備わっている「創造力」を最大限育てる。
・「比較力」「分析力」「洞察力」「判断力」「実行力」の5つの力を重視している。
・子供達を幼稚園には通わせない。
・子供を過保護にせず、あえて危険な体験をさせる。
・ニキーチン流「積み木遊び」が代表的な実践例。

レッジョ・エミリア・アプローチ(イタリア)

「自主性」によって学ぶ

解決方法ではなく「解決の方向性」にアプローチして育成を行うメソッドです。

子供の個性や意思を尊重し、それらを最大限に生かすのが特徴で、大人が子供に知識を教えたり細かな指示を与えたりするのではなく、子供が体験を通して自分自身で学んでいくスタンスです。

・4~5名のグループに分かれて「プロジェクト」と呼ばれる活動を行う。
・子供たちが互いに話し合って意見を出し合いながら、作業を進めることで自然と社会性を身につけられる。
・あらかじめ決められたカリキュラムや時間割が一切なく、子供たちのペースで「プロジェクト」を進める。
・結果として自主性、協調性、交渉力、興味・関心を持つ子に成長する。

フレーベル教育(ドイツ)

「自然」から学ぶ

「子供は何かを生み出し創造する神聖なもの」と考え、遊びを通して創造力を養う教育です。

「恩物(おんぶつ)」と呼ばれる積み木遊びを重視しています。
恩物には様々な形があり、想像力と手先の器用さを高める効果があります。

・自分の特性を表現する力を身に付け、成長させる。
・自然を体感することを重視し、草花を自分で育てることで感性を磨く。
・大人の真似をしながら体を動かし歌を歌う。運動器官の発達や感性、リズムを育てる。
・次の日も続きから遊べるように積み木は片づけないことが特徴。

フレネ教育(フランス)

「子供同士」で学ぶ

子供主体の教育で、無学年制で価値観が異なる子同士で学ぶことが特徴です。
作文を書いて発表したり、話し合いを大切にしています。

・子供たちが主体となって学習を進める自由な教育方法。
・年齢が違う子供に囲まれながら、活動計画表に従って学んでいく。
・個性を尊重しながら、自主性を育むことができる。
・「子供一人ひとりを尊重すること」と「子供の興味や意欲を引き出すこと」そして「子供が失敗を恐れないように取り組めること」に重点を置いている。

イエナプラン教育(ドイツ)

「自主学習」によって学ぶ

コミュニケーション能力を発達させるために、子供たちの対話や行事を重視しています。
年齢の違った子達を混ぜて過ごしたり、自主学習が主体の教育です。

・「自律」と「共生」をテーマに掲げる教育法。
・「主体性」「協調性」「リーダーシップ」「自己肯定感」が育まれる。
・3学年の子供が一緒になる異年齢グループを作って学習する。
・ブロックアワーと呼ばれる個別学習で、生徒が自分で1週間の学習計画を立てて、それに沿って学習を進めて行く。
・物事をどのように捉え、どんな問いを立て、その問いにどのように答えていくかを大切にしている。

ピラミッドメソッド(オランダ)

「自主性」から学ぶ

自主性を育むことを目的に、「やる気」「働きかけ」「寄り添い」「距離を置く」という4つの柱からなるメソッドです。
オランダ政府教育機構が開発した教育法で、子供だけでなく保育者の自主性も育まれるのが特徴です。

・子供の自主性を育てることを目的としたオランダの幼児教育。
・「自分で考えて決断できる力を養うこと」に重点を置いている。
・先生は子供一人一人と向き合い、一緒に何をするかを決め子供の「やる気」を引き出す。
・自分で考え行動するため落ち着いた子になる。
・「遊び」を通して子供の発達を促す。

コダーイメソッド(ハンガリー)

「音楽」によって学ぶ

音楽を通じて子供はたくさんの事を学ぶという思想です。
母国語のわらべ歌を胎児の頃から聞かせたり、音階を手遊びで覚えさせることが特徴です。
歌を重視し、歌う事で情緒・言葉の発達を促します。

・音楽を通して、音楽的能力を向上させるとともに、調和のとれた人間を育成する。
・楽しく歌いながら、感性や言葉を伸ばす。
・リズムは注意力・集中力・決断性・神経を統御する能力を発達させる。
・リズムで神経を発達、歌うことで運動、言葉も育てる
・一番重要視されているのが、「声に出してうたうこと」

ルソー幼児教育(フランス)

「経験」によって学ぶ

「消極的教育」という考え方で、フランスの思想家ルソーが残した教育です。
知識をつけるよりも子供自身が経験することを重要視しています。

・大人があれこれ教えるよりも、子供たちが自発的に行動し、大人はあくまでもそれを援助するのが良い。
・知識を詰め込むよりも、運動や様々な経験を通して、子供たちの心身を鍛えることを最優先に考えている
・人間は生まれた瞬間が善であり、文明や文化を教えることで堕落の道へと導いてしまう。
・「本当の教師は父親であり。本当の乳母は母親である。」ルソーの名言。
 母親は子供に愛を注ぎ、父親は子供を社会の一員たる人間とする。という意味。

ピアジェ幼児教育(スイス)

「人との関わり」から学ぶ

子供は人との関わりの中で、自分の立場と相手の立場とをうまく協調させるようになっていくという考えです。
スイスの心理学者ピアジェが考えた教育法です。

・子供は小さな大人ではなく、各発達段階でそれ特有の感じ方や考え方をする独自の存在である。
・子供は大人の思考とは異なり、頭だけで考えるのではなく、身体も使って考える。
・子供の思考は論理的というよりも直感的であり、それだけに想像力が豊かにはたらく。
・子供の思考力は、自分の考えの過ちに気づき、自ら修正していく活動を通して発達する。
・子供が発達するには、自ら周りに関わり、周りからの反応に応じて子供が新たな仕方で関わっていくという相互作用が不可欠である。

ロック幼児教育(イギリス)

「経験」によって学ぶ

イギリスの哲学者ジョン・ロックの教育法です。
道徳を基盤とする人間形成が大切であるという考えです。
生まれた時は誰でも白紙の状態であるというベースから、経験したことがしっかりと心に刻み込まれ、それがその個人の人格を形成させます。

・教育は、知識を教え込み、習得させることが重要なのではない。
・自分の欲望にうち勝ち、我慢することを身に付けさせるべきである
・子供を甘やかすことが、生まれつき持っている子供の良さを台無しにしてしま
・できるようになるまで、何回も繰り返してやらせる。
・自発的に善い行いができるように習慣づける。
・むやみに規則をつくらない。必ず守れる最低限の規則にする。

ペスタロッチ幼児教育(スイス)

「母」から学ぶ

子供は母親とのやり取りの中から人間関係を学んでいくという考えです。

・家庭教育の中でも特に、「母と子」の関係について重要視している。
・成長と共に育まれる子供の様々な感情は、母親との関係によるものが大きい。
・自立ができない幼児には母親の助けが必要であり、母親の情愛こそが自立するための土台である。
・幼児の世話は規則正しく行うこと。
・同じ習慣を身に付させる。
・子供の要求は意のままにかなえない。

日本の幼児教育の特徴

石井式漢字教育(日本)

「漢字かな交じり文」のオリジナル教材を用いて、子供に毎日読み聞かせを行います。

・「漢字はひらがなよりやさしい」が考え方。
・漢字は一見複雑そうだが、それ故に識別しやすい。
・漢字は具体的な意味や内容を表わしているので、幼児には絵を見るのと同じように理解できる。
・言葉の豊かな子に育つ。
・素直で品格のある性格の子に育つ。
・礼儀正しい子に育つ。

ヨコミネ式教育(日本)

自ら判断・行動・実践できる子供に育てるための、「自立」を目的としたメソッドです。

・「自分で考えること」「自分で知りたいと思うこと」を重視している。
・「学ぶ力・体の力・心の力」をバランスよく育み、自分の力で夢を実現することが目標。
・「読み・書き・計算」を繰り返し学習することで「学ぶ力」を育てる。
・6歳までに体をバランスよく動かすことで、運動能力のベース「体の力」を育てる。
・小さいうちからいろいろな経験を積ませることで、「心の力」を育てる。

七田式教育(日本)

心の教育を重視した「全人格教育」と、頭の使い方を学ぶ「引き出す教育」にアプローチしたメソッドです。
「自分から学ぶ習慣」を形成させることを目的としています。

・「認めて・ほめて・愛して・育てる」がコンセプト。
・子供の短所を見ず、いいところを褒める。
・今は成長段階と考え、子供の成長を温かく見守る。
・できることが当たり前とは思わず、小さなことでもできたことを褒める。
・他の子供と比較しない。成長を一人一人の個性として受け止める。
・勉強ばかりさせず、思いやりを持って生きることの大事さも教える。
・今のありのままの姿を受け入れて、できていることを褒める。

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